忙しい毎日の中で、つい睡眠を後回しにしていませんか? 睡眠不足が続くと、日中の集中力や気分にも影響が出てきます。人生の約3分の1を占める睡眠は、体を休めるだけでなく、ホルモンの分泌を整えたり、記憶を整理・定着させたりする大切な時間です。
なぜ睡眠が大切なの?
睡眠は、日中に消耗した体を回復させる時間です。筋肉を休め、細胞の修復を助けるほか、心臓や肺、胃腸、脳などの働きを整える役割もあります。
また、記憶の整理にも欠かせません。眠っている間に、脳はその日に学んだことや得た情報を整理し、記憶として定着させます。
睡眠不足と、認知症に関係する物質の脳内での蓄積との関連を示す研究もあり、脳の健康を守るうえでも睡眠は大切です。
これほど大切な睡眠なのに、なぜいつも寝不足と感じるのでしょうか?
睡眠不足になる理由

寝不足を感じる理由は、体質や生活環境、健康状態によってさまざまです。主に、次のようなケースがあります。
- 眠りが浅い・夜中に何度も目が覚める
眠りが浅かったり、夜中に何度も起きたりすると、寝たはずなのに疲れが残ることがあります。
- 寝つくまでに時間がかかる
布団に入ってもなかなか眠れず、睡眠時間が足りなくなってしまうことがあります。眠れても、すぐに目が覚めて、そのまま眠れなくなることもあります。
- 起きたい時間より早く目が覚める
年齢を重ねたり、季節が変わったりすることで、睡眠のリズムが変わることもあります。
では、こうした睡眠の悩みは、何が原因で起こるのでしょうか?
睡眠を妨げる原因
- 不安やストレス
心配事やストレスで気持ちが落ち着かず、眠れなくなることがあります。
- 生活リズムの乱れ
寝る時間や起きる時間が不規則だったり、勤務時間が頻繁に変わったりすると、睡眠のリズムも乱れがちです。旅行による時差も影響します。
- 寝室の環境
騒音や照明、暑さ・寒さ、体に合わない寝具なども、眠りを妨げます。
- 睡眠に関わる病気や症状
激しいいびきや睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、レム睡眠行動障害などが、十分に眠れない原因になることもあります。
- 体の不調
痛みや発熱、だるさ、皮膚のかゆみなどで眠れないこともあります。寝る姿勢がつらく、眠りが浅くなる場合もあります。
睡眠不足は体にどんな影響を与える?

- 免疫力が下がる
睡眠が不足すると、体をウイルスや細菌から守る免疫の働きが弱まり、風邪などをひきやすくなります。
- 集中力が落ちる
日中に集中しづらくなり、仕事や勉強がはかどらなくなります。ミスが増えることもあります。
- 気分が落ち込みやすくなる
睡眠不足が続くと、気分が落ち込んだり、イライラしたりしやすくなります。不眠とうつ・不安には深い関わりがあります。
- 心臓や血管に負担がかかる
睡眠中は血圧が下がり、心臓や血管も休まります。睡眠不足が続くと血圧が上がりやすくなり、心臓や血管の病気につながるおそれがあります。
- 体重が増えやすくなる
睡眠不足は、食欲を調節するホルモンにも影響します。空腹を感じやすくなり、食べすぎや体重増加につながることがあります。
また、ストレスホルモンの「コルチゾール」が増えると、食欲が強まり、甘いものを欲しやすくなります。食べすぎで余ったエネルギーは脂肪として蓄積され、体重増加につながります。
睡眠にも借金がある?「睡眠負債」とは

必要な時間だけ眠れていないと、足りない分が「睡眠負債」としてたまっていきます。これは、必要な睡眠時間と実際に眠った時間の差のことです。睡眠負債がたまると、健康にも影響が出てきます。
睡眠不足が続くと、体はまとめて長く眠ったり、翌日に早く眠くなったりして、不足分を補おうとします。また、慢性的な不眠につながり、先ほど紹介したような体の不調が起こることもあります。
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