睡眠は、心身の疲れを回復し、健康を保つために欠かせません。睡眠不足や睡眠の質の低下が続くと、日中の集中力や体調に影響することがあります。では反対に、寝すぎてしまう場合は、どのような原因が考えられるのでしょうか。
今回は、寝ても寝ても眠い状態が続く「過眠」について、その原因や対処法を詳しく見ていきましょう。
過眠症とは?
過眠症とは、日中に強い眠気を感じたり、朝なかなか起きられなかったりする状態が続き、日常生活に支障をきたす睡眠障害のひとつです。
過眠症では、長時間眠っても朝なかなか起きられなかったり、日中の強い眠気を抑えられなかったりすることがあります。また、十分に眠ったはずなのにすっきり目覚められず、眠気が残るのも特徴のひとつです。
過眠症による強い眠気は、集中力や記憶力の低下につながることがあります。また、運転や機械の操作中に眠気が生じると、事故につながる危険もあるため注意が必要です。
過眠症の原因とは?
過眠症は、原因によって大きく2つに分けられます。明らかな原因がなく生じる「一次性(原発性)過眠症」と、ほかの病気や薬などが原因で起こる「二次性過眠症」です。
過眠症による眠気は、単なる睡眠不足によるものとは異なります。症状が続く背景には、次のような原因が考えられます。
1. 睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。睡眠が繰り返し妨げられるため、十分に寝ても疲れがとれず、日中に強い眠気を感じることがあります。
2. 甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症になると、甲状腺ホルモンの分泌が低下して代謝が落ち、強い疲労感や倦怠感、眠気を感じることがあります。そのため、睡眠時間が長くなる場合もあります。
3. うつ病
強いストレスやうつ病によって、睡眠時間が長くなることがあります。十分に眠っても疲れがとれず、日中も強い眠気や倦怠感が続く場合があります。
4. 薬やアルコールの影響
抗ヒスタミン薬や睡眠薬、鎮静薬、筋弛緩薬、抗うつ薬など、一部の薬には眠気を引き起こすものがあります。また、アルコールの影響で日中に眠気を感じることもあります。
過眠症とナルコレプシーの違いは?
過眠症とナルコレプシーは、どちらも日中に強い眠気が現れる睡眠障害ですが、症状には違いがあります。過眠症では強い眠気が長く続き、長時間眠ってもすっきり目覚められないことがあります。一方、ナルコレプシーでは、日中に耐えがたい眠気が突然現れ、意図せず眠り込んでしまうことがあります。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは、日中に強い眠気が繰り返し現れる睡眠障害です。突然眠り込んでしまうほか、感情が高ぶったときに体の力が抜ける「情動脱力発作」がみられることもあります。また、眠りにつくと通常より早くレム睡眠に入ることも特徴のひとつです。睡眠と覚醒を調節する脳の仕組みが関係していると考えられています。
過眠症
過眠症は、長時間眠っても眠気がとれず、日中も強い眠気が続く睡眠障害です。疲労感や倦怠感を伴い、日常生活に支障をきたすこともあります。原因はさまざまで、ほかの病気や薬の影響などによって起こる場合もあります。
過眠症の主な症状とは?

過眠症では、日中に強い眠気や疲労感が続くほか、朝なかなか起きられないことがあります。次のような症状が続いていないか、チェックしてみましょう。
- 普段、1日にどのくらい眠っていますか?
- 十分に眠っても、日中に強い眠気を感じますか?
- 日中の眠気や疲労感で、仕事や勉強などに支障が出ることがありますか?
- 朝、なかなか起きられないことがありますか?
- 睡眠時間を増やしても、眠気や疲労感が改善しませんか?
これらの症状が続き、日常生活に支障が出ている場合は、医療機関に相談しましょう。
過眠症を予防するには?

生活リズムを整えるためには、毎日の就寝・起床時間をできるだけ一定にすることが大切です。特に起床時間をそろえることで、睡眠のリズムを整えやすくなります。
ただし、眠くないのに無理に寝ようとすると、かえって寝つきにくくなることもあります。強い眠気が続く場合は、生活習慣だけで改善しようとせず、医療機関に相談しましょう。
寝る直前に食事をすると、消化の影響で睡眠が妨げられることがあります。特に夜遅い時間の食事は避け、できるだけ就寝の2〜3時間前までに済ませるようにしましょう。また、寝る直前までスマートフォンを使うと、画面の光によって寝つきや睡眠に影響が出ることがあります。心地よく眠るためにも、就寝前はスマートフォンの使用を控えるようにしましょう。
冬は日照時間が短くなることで体内時計が影響を受け、眠気を感じやすくなることがあります。また、寝室が寒すぎたり暑すぎたりすると、睡眠を妨げる原因にもなります。快適に眠れるよう、寝室の温度を調整することも大切です。
快適に眠るためには、寝室の温度にも気を配り、自分が過ごしやすい睡眠環境を整えることが大切です。
今回は、過眠症の症状や原因、対処法について紹介しました。十分に眠っているのに強い眠気が続き、日常生活に支障が出ている場合は、無理に我慢せず医療機関に相談しましょう。
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