眠りにつこうとしたときや睡眠中に、頭の中で突然「ドーン!」という大きな音が聞こえたように感じたことはありませんか?実際には音が鳴っていないにもかかわらずそのように感じる場合、「爆発頭症候群」という睡眠関連の症状が考えられます。
爆発頭症候群とは?

爆発頭症候群とは、眠りにつく直前や睡眠中に目が覚めた際、頭の中で突然爆発音のような大きな音が聞こえたように感じる睡眠関連の症状です。1988年にPearce博士によって命名され、現在は国際睡眠障害分類(ICSD)で「睡眠時随伴症(パラソムニア)」の一つに分類されています。¹
56歳の女性は、眠りにつく直前に突然大きな音が聞こえ、目が覚めてしまうことがありました。以前にも何度か経験していましたが、最近では1日に2回以上起こるようになり、夕方に眠ろうとした際にも、耳元で「パチッ」という音が聞こえて眠れなかったといいます。
また、62歳の女性は、眠っている途中に頭の中で大きな爆発音が聞こえ、驚いて目を覚ますことがありました。以前は1〜2回程度だったものの、最近になって頻度が増えたため、病院を受診しました。²
2人とも、音が聞こえたときに痛みはありませんでした。ただ、突然まぶしい光を感じたり、爆発音や金属がぶつかるような不快な音が聞こえたりして、びっくりして目を覚ますことがあったそうです。吐き気や金縛りなどはなく、音が聞こえた後もそのまま眠ることができました。ただ、何度も繰り返すうちに、いつまた大きな音が聞こえるのかと気になり、強いストレスを感じるようになったといいます。
そもそも、こうした症状はなぜ起こるのでしょうか?
頭内爆発音症候群が起こる原因

眠りにつくとき、脳の神経活動は少しずつ落ち着き、周囲の音に対する反応も弱くなっていきます。この切り替えがうまくいかず、音を処理する脳の働きが一時的に乱れることで、実際には鳴っていない大きな音を感じる可能性があると考えられています。
また、音を感じ取る「蝸牛」や、聴覚に関わる「側頭葉」の働きが一時的に乱れることも、原因のひとつとして考えられています。³
また、原因のひとつとして考えられているのが、強いストレスや不安です。ストレスを感じると、体内では「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールはストレスに対処するために必要なホルモンですが、強いストレスが長く続くと、心身のさまざまな不調につながることがあります。
爆発頭症候群を経験すると、「また起こるのではないか」という不安や恐怖から、眠りにつきにくくなることがあります。ただ、爆発頭症候群そのものが身体に害を与えたり、痛みを引き起こしたりするわけではありません。そのため、症状について正しく理解し、必要以上に不安を抱えないことが大切です。
そのほか、睡眠の質を高めることも、症状の改善につながる可能性があります。科学的に効果が確立されているわけではありませんが、睡眠環境を整えたり、日中に適度に体を動かしたりすることは、より良い睡眠をとるためにも大切です。
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