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年齢とともに不眠が増えるのはなぜ?カギは「体内時計」の変化

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年齢を重ねると体内リズムは変化する?

私たちの体内リズムは、年齢とともに少しずつ変化します。特に高齢になると、睡眠や覚醒のタイミングが早まる傾向があり、以前より早く眠くなったり、朝早く目が覚めたりすることがあります。 また、加齢に伴って深い睡眠の時間も短くなるため、夜中に目が覚めやすくなったり、日中に眠気を感じやすくなったりします。そのため、高齢者は若い世代に比べて睡眠の悩みを抱えやすいとされています。

では、なぜ年齢を重ねると体内リズムは早まるのでしょうか。 その理由を理解するためには、まず体内リズムとは何か、そしてどのような要因によって変化するのかを知る必要があります。まずは、私たちの睡眠や覚醒のタイミングを調整している体内リズムの仕組みから見ていきましょう。

‍体内リズムとは?

生体リズムを時計で表現したイラスト

体内リズム(サーカディアンリズム)とは、私たちの体が約24時間周期で生理機能を調整する仕組みのことです。例えば、昼は活動し、夜になると眠くなることや、食事の時間にお腹が空くことも体内リズムによるものです。この仕組みは「体内時計」とも呼ばれています。

体内リズムは簡単には変わらず、新しいリズムに適応するまでには2〜3週間ほどかかります。しかし、長距離移動によって大きな時差が生じると、体内リズムと周囲の環境にずれが生じ、「時差ぼけ」が起こることがあります。特に東方向へ移動する場合は、体内リズムを前倒しする必要があるため、時差ぼけを感じやすいとされています。

‍体内リズムはなぜ存在するの?

地球では昼と夜で環境が大きく変化します。昼は明るく暖かい一方で、夜は暗く気温も下がります。さらに、温度や湿度なども時間帯によって変化します。 こうした環境の変化に適応するため、私たちの体は昼と夜で異なる生理機能や行動パターンをとる必要があります。体内リズムは、その変化に合わせて体の状態を調整し、生存しやすくするために備わった仕組みだと考えられています。¹

なぜ年齢とともに体内リズムは早まるの?

体内リズムは、日光を浴びることや運動などの外部要因によって調整されています。私たちの睡眠と覚醒のリズムは太陽の動きと深く関係しており、朝に光を浴びることで目が覚めやすくなります。 この体内リズムを管理しているのが、脳にある「視交叉上核(SCN)」です。動物実験では、加齢によってSCNの働きが弱まり、体内リズムのメリハリが低下する可能性が示されています。その結果、日中に眠気を感じやすくなったり、夜に眠れなくなったりすることがあると考えられています。²

なぜ体内リズムが早まると睡眠障害が起こるの?

生体リズムのみが前倒しになった様子

内リズムは60〜65歳頃から変化し始め、以前より早い時間に眠くなり、朝も早く目覚めやすくなります。しかし、夜更かしの習慣が続いていると、体内リズムとのずれによって早朝に目が覚めてしまうことがあります。また、加齢とともに深い睡眠は減り、浅い睡眠が増えるため、夜中に目覚める回数も多くなります。その結果、『眠った気がしない』『夜中に何度も起きる』と感じやすくなるのです。³

‍年齢とともに睡眠時間が減るのは普通?

高齢者の不眠症を表したイラスト

米国睡眠医学会では、成人の睡眠時間として7〜8時間程度を推奨しています。しかし、高齢になると睡眠時間が短くなり、6時間半〜7時間ほどしか眠れない人も少なくありません。こうした変化は加齢による体内リズムの変化が関係していると考えられています。体内リズムの変化にうまく適応できない場合、十分な睡眠時間を確保しにくくなることがあります。

では、睡眠時間が短くなっても問題ないのでしょうか。睡眠不足が慢性的に続くと、日中の強い眠気や疲労感、集中力の低下、気分の落ち込みなどを引き起こすことがあります。こうした状態は、健康や生活の質に大きな影響を与えるため注意が必要です。また、体内リズムの乱れが著しい場合は、認知機能の低下や病気のサインが隠れていることもあります。特に高齢者では、睡眠や覚醒リズムの大きな変化が認知症の初期症状として現れるケースもあるため、気になる場合は医療機関に相談しましょう。⁴

加齢による体内リズムの変化に適応するためには、無理に夜更かしをするのではなく、自分の眠気に合わせて早めに就寝し、質の高い睡眠を確保することが大切です。

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